近年はYouTubeに企業アカウントを開設し、採用動画をアップロードすることで採用広報に取り組む企業が増えています。
この記事では、YouTube動画を活かした採用活動について検討したりさらなる強化を考えたりしている企業様に向けて、具体的な手順やメリット、重要なポイントなどを解説します。
<目次>
a. 応募者がリアルさや雰囲気を気にするようになった
b. 就職・転職に関するノウハウや知識をYouTubeで得る人が増えた
c. 企業名をYouTubeで検索する人が増えた
a. 企業の魅力や雰囲気の伝わりやすさ
b. ユーザー間の共有性の高さ
c. ホームページなどへの動画埋め込みのしやすさ
3. YouTubeに動画をアップする手順
1)チャンネルを開設する
2)動画を制作をする
3)動画を投稿する
◆参考:YouTubeチャンネル開設や運用方法についてもっと詳しく知りたい方はこちら
4. YouTubeを使った採用活動を成功させるためのポイント 4つ
a. 動画作成及び投稿の目的を明確にする
b.タイトルや概要欄を作り込む
c. YouTube公開後も動画をアップロードし続ける
d. 自社ホームページなどでチャンネルを周知する
そもそも、なぜYouTubeが採用活動で注目されるようになったのでしょうか?
背景として、採用市場における以下のような情報メディアの変化と、それに伴う応募者の行動変化が挙げられます。
YouTubeやSNSを中心とした動画メディアとスマートデバイスの普及・浸透によって、今やプライベート面でもビジネス面でも「動画が流れてくる」「動画で見聞きする」ことが当たり前になりました。
例えば飲食店を選ぶときや住居を探すときなども、今ほど動画メディアやデバイスが普及するより以前は、文字・写真・図面などに伝達手段が限られていました。
いざ現地に行ってみたら「思っていた雰囲気と違う…」という経験をした人も多かったと思います。
今では、多くの人が「現地へ足を運ぶ前」にあらかじめ様子や雰囲気をかんたんにYouTubeやSNSなどで下調べできるようになっています。
そしてこれは、就職や転職といった応募活動にもそのままあてはまります。応募者はまず検討段階で、職場のリアルな雰囲気を知ろうとするようになりました。
文字や静止画だけではつかみきれないリッチな情報を、応募検討者はYouTubeやSNSを通して知ろうとしているのです。
上で述べたように、多くの人が情報を動画メディアで調べたり受け取ったりするのが当たり前という時代になりました。
就活・転職に関するノウハウや知識も、かつては書籍やセミナー、ウェブのコラム記事などで得るのが主流でした。しかし現在はそういった情報源もYouTubeやSNSに移りつつあります。
実際、就職や転職に関する業界知識、人気職業、履歴書の書き方、面接のテクニックといったノウハウや知識を発信するチャンネルやSNSアカウントはどんどん増加しています。
また就職や転職を考えている人のデバイス端末には、おすすめコンテンツとしてそれらの動画が多く表示されるようになっています。
その結果、多くの人が自然と「就職や転職に関するヒントはYouTubeで得よう」という感覚をもつようになったといえます。
動画で就職・転職のノウハウや知識を収集することが当たり前になった現在において、企業の情報をYouTubeで得ようとするのも常識となってきました。
具体的には、「〇〇〇(会社名) 職場見学」「〇〇〇(会社名) 社員インタビュー」といった検索ワードでYouTubeを閲覧する人が増えています。
そのように企業の採用動画をYouTubeで見て、企業がダイレクトに発信している情報を得ようとする人は、すでに興味をもって応募先を絞り込む段階の人だといえるでしょう。
こうした中で、YouTubeの活用対策を行なっていないままでは以下のようなチャンスロスを生んでしまう可能性があります。
① YouTubeで企業名を検索しても、期待していたような動画が何もヒットしない
② YouTubeで企業名を検索した人に、その企業とは無関係な動画ばかり閲覧されてしまう
そこで多くの企業が、YouTubeへの動画アップロードを積極的に行うようになりました。
その結果、YouTubeユーザーによる企業動画の閲覧が増えて、また検索行動が促されます。
そうして検索ユーザー数と企業コンテンツ数が、お互いに増加しあう循環が生まれているのです。
先ほども説明をしたように、動画を用いることで伝えられる情報は格段に多くなり、画像や文章だけでは伝えきれなかったリアルな企業の魅力や雰囲気をうまく、そして効率良くアピールすることが可能になります。
ビジネスシーンでよく耳にするメラビアンの法則によると、人はコミュニケーションを取る際に、「視覚情報55%」、「聴覚情報38%」そして「言語情報7%」の割合で影響を与えるとされています。つまり、動画はその聴覚と視覚の両方で訴求することができるため、大きな効果があると言えるのです。
YouTubeで面白い動画を見つけた時に友達や家族、パートナーにURLを共有し、その動画の面白さを一緒に楽しんだりすること、よくあると思います。
採用動画においても同様です。就活生はもちろん、就活・転職に関してのメディアを運営している人などが、気になる企業や面白そうな企業の採用動画を見つけた時、リンクひとつで他の人にシェアしたりすることができます。
リンクひとつさえあれば、誰でもYouTube上でその動画を見ることができるため、雑誌をはじめとする紙媒体などとは比べ物にならないくらい共有性が高く、多くの人の目に触れる機会を作ることが容易なのです。
YouTubeにアップロードした動画は、自社のホームページ上に簡単に表示させることができます。
具体的な方法としては、まず共有ボタンをクリックし、表示されたリストから〔埋め込む〕を選択します。次に、ボックスに表示されるHTMLコードをコピーして、ホームページを構成するプログラムにそれをペーストする、このステップでホームページに動画を埋め込むことができます。
つまり、一度YouTubeにアップロードすれば、YouTube上で多くの人の目に触れる機会を作るとともに、自社ホームページ上でも活用し、サイトの閲覧者に動画を見てもらうことができるのです。一石二鳥ですよね!
これはYouTube Studioのトップ画面で、動画コンテンツの管理や、チャンネルの成長を管理することのできる画面です。基本的に、左側に使える機能のメニューが並べてあります。
まず、YouTubeで動画を公開するためには、チャネルを用意する必要があります。チャンネル名やアイコンなどを決定し、チャンネルの外観を作っていきます。またこの際、チャンネル説明欄には、会社概要や採用についての説明を簡単にかつ分かりやすく書きましょう。
開設したチャンネルの目的を達成できる動画を制作しましょう。会社のブランドイメージ向上をまず実現したいという場合は、企業イメージ動画や採用コンセプト動画などを制作してみましょう。
制作した動画はYouTubeの管理画面からアップロードしましょう。
この際、タイトルや動画の概要欄の文章も作り込むことが非常に大切です。チャンネル開設時と同じように、会社概要はもちろん、近日に開催予定の採用セミナーの案内など、ターゲットとなる求職者にとって有益な情報を発信することを意識しながら概要欄の文章を作成しましょう。
また、動画を投稿する際にはサムネイル、つまり動画の表紙となる画像もアップロードします。動画を観たいと思わせることのできるサムネイルを作成し、アップロードすることが重要です。
♦︎もう少し詳しくYouTubeに動画をアップする方法を知りたい方は、こちらのコラムでご確認ください。スクリーンショットと共に、実際の画面に合わせて動画のアップロード方法を丁寧に解説します。
なぜ採用動画を制作するのか、なぜオンラインに投稿するのか、まずそれら目的を明確にすることが、YouTubeを使った採用活動を成功させる上で重要なコツ(ポイント)となってきます。例としては、「動画を使って会社のブランドイメージ向上を実現したい」などの目的が挙げられます。
それら目的を明確にして、動画作りに落とし込むことで、採用活動を加速することができ、そして動画制作および投稿の目的を達成することが可能となります。
タイトルや概要欄を作り込むことで、動画を見ようとしている人や動画を見て会社に興味を少しでも持った人を、自社の採用ページなどへ誘導することが可能となります。
今回のコラムで言う「作り込まれたタイトルと概要欄」とは、設定した動画の目的を達成することが高い確率で実現可能だと思えるレベルの質のものを指します。
例えば、YouTube経由で会社説明会参加数を確保したいというゴールがあるのならば、概要欄に説明会参加応募リンクを貼り付けて、その説明会の訴求をするなどの施策が挙げられます。
1本の動画をアップロードし終わった後でも、動画の投稿を止めるのではなく、継続して動画をアップロードし続けることをオススメします。
継続して採用動画をアップロードすることで、採用活動に積極的であることを見ている求職者に認知してもらうこともできます。また、YouTubeのアルゴリズム上、より多くの人に自社の採用動画を視聴して貰えるチャンスが多くなるなど、様々なメリットがあります。
採用動画を制作したことや、YouTubeに採用動画をアップロードしていることを自社のホームページや、PRタイムズなどの広報ツールを用いて周知していきましょう。
オーガニック(YouTubeで動画のタイトルやキーワードで直接調べて動画を見る)で投稿した動画を見てもらうことももちろん可能ですが、それだとチャネルの成長を待たなくてはいけなく、たくさんの人の目に触れるまで時間が掛かってしまいます。そこで、自分たちから周知をしていくことで、動画を見て貰えるチャンスを自ら作っていくのです。
いかがだったでしょうか。今回はYouTubeへの採用動画アップロードによって採用活動を効率化する方法について解説しました。
以上に述べたようなポイントやコツを抑えながら、YouTubeでの採用活動におけるゴールを達成することのできるコンテンツを地道に作成・配信し続けることで、結果として採用活動を効率化することができます。
是非、採用動画を制作してYouTubeというプラットフォームの特性を活かして採用活動を加速させてください。